自分で書いた小説を読んでいて、ふと思ったことがあります。
この物語、漫画で読んでみたい。
私が書いた小説『プロンプト・パラドックス』。
AIが人間の現実を少しずつ補完していく物語です。
最初は小説として書いていました。
もちろん、それで満足していたはずでした。
でも、物語を書き進めていくうちに、頭の中に少しずつ登場人物たちの姿が浮かぶようになりました。
主人公の新田は、どんな顔をしているんだろう。
ユイは、どんな表情で新田に話しかけるんだろう。
二人が同じ部屋にいたら、どんな空気になるんだろう。
そう考え始めたら、どうしても見たくなりました。
自分が書いた小説の漫画を、自分自身が一番読みたくなってしまったのです。
問題は一つ。
私は、絵が描けません。
漫画が読みたい。でも、自分では描けない
漫画を作る。
言葉にすると簡単ですが、当然ながら絵が必要です。
キャラクターを描く。
背景を描く。
表情を変える。
ポーズを変える。
コマを作る。
そして、同じ人物を、同じ人物として何度も描く。
私にはできません。
少し前までなら、
「自分には無理だな」
で終わっていたと思います。
でも今はAIがあります。
画像も作れる。
文章も作れる。
それなら、
AIと一緒なら、自分の小説を漫画にできるんじゃないか?
そう思いました。
できるかどうかは分かりません。
でも、分からないなら試してみればいい。
そこで、まずは漫画を作る前に、登場人物の姿を作ることにしました。
最初の目標は、新田とユイ。
この二人を、自分の頭の中にあるイメージに近づけてみます。
まずはキャラクターを作ってみる
AIにキャラクターの特徴を伝えて、画像を作ってみました。
すると、画像自体は作れます。
しかも、かなりきれいです。
初めて見たときは、
「すごい。本当にキャラクターができた」
と思いました。
でも、よく見ると何かが違います。
かっこよすぎる。
少し若すぎる。
髪型が違う。
表情が違う。
なんとなく、私が想像していた新田ではない。
そこで、もう一度作ります。
少し指示を変える。
また作る。
違う。
また作る。
今度はかなり近い。
でも、もう少しだけ変えたい。
そんなことを繰り返しているうちに気づきました。
AIで画像を作ること自体は簡単でも、「自分が頭の中で想像している人物を作る」のは意外と難しい。
きれいな画像が欲しいわけではありません。
私が欲しいのは、新田です。
ユイです。
小説の中で何度も会話してきた、あの二人です。
だから、どれだけ画像のクオリティが高くても、
「違う。この人じゃない」
と思ったら、やり直します。
何度も作りました。
画像を作っていたら、もっと見たくなった
最初は、キャラクターを作るだけのつもりでした。
新田を作る。
ユイを作る。
それで満足するはずでした。
でも、キャラクターの姿が見えてくると、今度は別のことを考え始めます。
この二人が一緒にいるところを見たい。
新田の隣にユイを立たせてみたい。
二人が話している場面を見たい。
小説のあのシーンを、一枚の絵にしてみたい。
そして、ついにはこう思いました。
やっぱり漫画が読みたい。
ここから、いろいろなことを試し始めました。
一枚の画像を作る。
二人を同じ場所に登場させる。
表情を変える。
構図を変える。
漫画のコマにしてみる。
吹き出しを入れてみる。
複数のコマを作ってみる。
でも、当然ながら簡単ではありませんでした。
一枚目では新田だったのに、次の画像では少し顔が違う。
ユイの髪型が変わる。
服が変わる。
構図を変えたら、別人になる。
一枚のきれいな画像を作ることと、同じキャラクターで漫画を作ることは、まったく別の話でした。
それでも、試していると少しずつ分かってきます。
こうすればキャラクターを維持しやすい。
この作り方なら、漫画にできるかもしれない。
一度に全部作ろうとするより、一コマずつ作った方がいい。
失敗して、また試す。
その繰り返しです。
漫画作りについて書き始めると、それだけで一つの記事では収まらなくなりそうなので、この話はまた別の記事で書こうと思います。
そして、新田とユイが決まった
何枚作ったのかは、もうよく覚えていません。
新田を作って。
違うと思って。
また作って。
ユイを作って。
少し変えて。
また作る。
そうしているうちに、ようやく思いました。
「これが新田だ」
そして、
「これがユイだ」
小説の中にしかいなかった二人に、顔ができました。
もちろん、漫画が完成したわけではありません。
まだキャラクターが決まっただけです。
でも、不思議なもので、それだけでかなり満足しました。
自分が文章で書いていた人物が、目の前にいる。
新田は、こんな顔をしていたんだ。
ユイは、こんな表情で話すんだ。
もちろん、AIの力を借りて作ったキャラクターです。
でも、そのキャラクターを何度も見て、違うと思えばやり直し、少しずつ自分のイメージに近づけていきました。
だから最後に新田とユイが並んだとき、
「やっと会えた」
そんな感覚が少しありました。


自分が一番読みたいから、自分で作ってみる
私は漫画家ではありません。
絵も描けません。
少し前までなら、自分の小説を漫画にするなんて考えもしなかったと思います。
でも今は、
「できるかどうか分からないけど、とりあえず試してみる」
ことができます。
AIに聞く。
画像を作る。
失敗する。
また聞く。
別の方法を試す。
それでもダメなら、また違う方法を探す。
そうしているうちに、最初は小説の中にしか存在しなかった新田とユイの姿ができました。
まだ漫画は完成していません。
むしろ、漫画を作ろうとしてからの方が大変でした。
キャラクターをどうやって維持するのか。
どうやって違う角度から描くのか。
どうやって複数のコマをつなげるのか。
どうやって漫画として読める形にするのか。
また、いろいろ試しました。
その話は、またどこかで書こうと思います。
ただ今回は、一つだけ。
自分が書いた小説の漫画がどうしても読みたくて、絵が描けない私がAIと一緒にキャラクターを作ってみた。
そして、新田とユイに会えた。
それだけで、私は大満足でした。
次はいつか、この二人が本当に漫画の中で動いているところを見てみたいと思っています。


コメント